これまでとこれから

いきなり癌のステージⅣと宣告された私の毎日

抗癌剤治療のこと③最新治療を受けてきました!

なんだかんだあって、5月16日に主治医のD先生オススメの最新治療にチャレンジすることになりました。

事前の準備がいろいろあるのですが、まずはどんな治療かというと…。

 

点滴されるのは「ルタテラ」というお薬です。

癌治療は日進月歩と言われて久しいので、2か月以上前から「最新治療」と言われているルタテラはすでに「最新」では無いかもしれません(笑)

やることは、月曜日恒例の抗癌剤点滴と同じような感じ。

事前に飲み薬を飲んだり、点滴のラインを入れたりします。

あとは個人ごとに区切られたブースに入り、シートに座ったら点滴開始。約4時間の点滴です。途中、飲み物だけは摂取できます。

私は、途中、痛みとか、不快感とか全然なくて、「晩ご飯、何かな~」とかお気楽なことを考えつつ、いつもと同じチャイナポップを聴いて、うつらうつらしてました。

 

この間に体内に入ったルタテラの「兄貴」は、癌細胞にくっついている受容体という「弟分」に、「兄貴~、こっちですぜ~。コイツが悪者ですぜ~」と誘導され、癌という「悪者」をピンポイントでやっつけてくれるのでした(笑)

※あくまでもイメージです。

 

他の放射線治療のように健康な臓器まで傷つける心配も無いし、何よりも点滴だけなので手術ほど負担にならないのが、私には合ってるかな~って思っています。

 

ここまでだと、なんだ~ルタテラの治療って効果があるのに、ラクなのね~と思われるかもしれません(笑)

 

しかし、ルタテラさんは厄介な特性を持っており、これがたがだか1泊2日の入院なのに大騒ぎする原因なのです。

ルタテラの治療を受けると、体内へ放射線を投与することになり、投与された私の体から放射線が放出され、周囲を被曝させてしまうのです!

なので、事前に点滴後に1泊する「隔離室」の使い方とか、過ごし方とかを事前に説明するためのオリエンテーションを受けました。

 

隔離室は監視カメラ付きで、ナースら医療関係者も基本的に部屋に入っては来られません。やりとりは、ベッドの脇にある内線電話を使います。

隔離室はそれぞれ個室で(今回は私ともう1人)、一般の医療関係者も通る廊下から重いドアを開けてもらうと、手前に前室があり、さらにその向こうのドアの内側が個室になります。

個室はベッドとテレビ台でいっぱいって感じの、格安ビジネスホテルみたいです(笑)監視カメラから見えない位置に洗面所とトイレがあります。

一度この部屋に持ち込んだものは、原則持ち出せないことになっているので(スマホとかはOK)、お部屋に何があるか分からない状態だった初回の今回は、ペンやヘアブラシ、歯ブラシ、お薬用のシェイカーやそれを洗うスポンジも、全部捨てて帰りました。

どれもこれも今や「危険物」なのね~と複雑な気持ちでした。

隔離室内では、治療着を着るので、前の入院で差し入れてもらった可愛いパジャマなどは持ち込めませんでした。うっかり持ち込んだら、廃棄処分しないと退院できないし…(泣)持ち込めないものは、外の更衣室のロッカーに預けることになります。

 

点滴後一晩観察され、翌朝に担当医から放射線の計測をされます。私の場合は「ちょっと高めですが、基準値内です」ということで退院を許可されました。頑張ってお茶やらお水やら飲んでトイレに行ったかいがあるというものです(笑)腎臓に放射性物質が溜まりやすいので、なるべく早く排出しないといけないんだそうです。

 

お食事は、点滴後(※点滴の日は昼食抜き)の夜と翌朝の2回出ました。事前に内線電話があって、献立を教えてもらい、食べられそうかどうか聞かれます。食品ロスというよりは私が触れたものは全て汚染され、危険物として廃棄処分となるからです。余計な危険ゴミを出さないよう、食べられるだけを提供してもらえる、ということです。

私はメニューよりも量の方が問題な人なので、取り敢えず全部半分の量にして下さいとお願いして、見事完食いたしました!味は…よく覚えてない(笑)

 

 

《つづく》

↓ 点滴用のラインをいれてもらいました。やだ~腕が太く見えてる~。

 

↓ 点滴ルーム。個室というより、簡単な壁に囲まれただけって感じ。


↓ 点滴中。向こうには放射線避けのエプロンがいっぱい!

 

↓ 点滴後の晩ご飯。容器は自分で洗います。意外とチキンが美味しかった♪

 

↓ 朝ご飯。なんでも半分だけにしてもらいました。左上のは缶詰のミカン。

 

↓ お腹空いて困った時用に持ち込んだオヤツ。余分に持ち込むと捨てることに…。